きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

2018-09-11から1日間の記事一覧

みきわめ検定(椰月美智子)

「枝付き干し葡萄とワイングラス」と同時刊行の短編集で、結婚していない女性を中心に11編の短編・超短編を集めてある。こちらでも一人称が「彼女」となっているものが多い。表紙では超短編を含む短編集とあるが、短編を含む超短編集である。レイモンド・カ…

最初の質問(長田弘・いせひでこ)

「今日、あなたは空を見上げましたか。 空は遠かったですか、近かったですか」 まるで詩のような文だと思ったら詩だった。一つの例外を除き最後の最後まで疑問文が続く。児童書ではあるが、大人にこそ読んでもらいたい。身の回りのものを見つめ言葉にするこ…

明るく死ぬための哲学(中島義道)

二十歳で哲学に出会い、大人が教えてくれたこの世界を言葉で破壊できることを知る。わかったつもりになっている周囲の人に復讐したいと、五十年にわたり死について探求してきた著者が古稀を迎えた胸の内を明かした書。 自分は圧倒的少数者であり、大多数の同…