本
大人とは自分のことを自分でする人のこと。みだしなみ、バランスのとれた食事、それに家事は大人になってからでは身に付きにくい。これらの大事なポイントが欠けると信用、健康、お金を気づかぬうちに失うことになる。中学生のうちから実行に移していくのが…
「中学生の質問箱」シリーズの一冊。第一章で心の病気とは何かの概要を説明し、第2章で7つのタイプに分けて、それぞれの病気を持つ人がどんなことに困っているか、どのような治療が適しているかを話す。最後の第3章では、心の病気でも暮らしやすい社会を…
自営業、フリーランスはいつも順風満帆とは限らない。仕事が減る、身体を壊すなどで貯金は簡単に底をつく。生涯収支をだすことで、何にいくらかけたいか見えてくるし、自分が価値を感じていることから順にお金をかけようとういう意識が生まれる。順調なとき…
祭りをテーマに大人の男女の関係が新しくなる6つの短編集。古来から伝わる祭りへの参加者たちの思いと、ふとしたことで祭りに関わった者の描写がすばらしい。むつみごとの妖しい表現も引き込まれる。 村山由佳の本は「ワンダフル・ワールド」「天翔る」に3…
前半はアンガーマネジメントについて、後半で38のシーン別の悪い叱り方、良い声掛けについて。 自分のイライラにのまれず、自分の感情をコントロールする術を身に付ける。子どもの成長を考えたうえで、どういった言葉がけが効果的か。怒りが湧きやすい6つの…
がんばるのは欲望の表れで、いちど満たされたとしても欲望は次々とわいてきて、いつかは疲れてしまう。がんばる生き方は不幸を招く。 「少欲知足」こそ幸せの方程式だ。欲を少なくし、もう元を取ったと考えることだ。欲望をコントロールすることはできない。…
書店を舞台にした連作ミステリー。主人公の杏子が語り手、アルバイトの多絵が探偵役。いずれも読後感が爽やかではあるが、逆に軽すぎるという感じも受ける。謎としては短編で終わらせるにはもったいないものもあり、長編化できそう。
心にしみいる絵のない絵本。「幸せは自分が決める」「希望は伝えられる」「豊かさとは」「受け継がれるやさしさ」「生き方が人生になる」をテーマにした5つの作品。 意表をつく展開の「幸せは自分が決める」で引き込まれ、「受け継がれる優しさ」が良かった…
自殺に成功した者と失敗した者の会話が始まったところで読むのをやめようとおもったが、読み進めてよかった。自殺を試みる人たちを描いた小説ではなく、ミステリーサスペンスとしてどんでん返しも意表をついてきて面白い。
家庭、勉強、友だち、進学など将来の不安を減らすにはどうしたらよいか。保護者、先生向けにしてほしいサポートをイラスト入りで解説。相談機関の具体例や相談の仕方も参考になる。
4人の執筆者による、悪魔をテーマとして26の掌編。 プロローグからして読者を引き付けて面白いし、本編も期待を裏切らない。
アスペルガー症候群の当事者に取材し、脚色を加えて8人の事例を挙げている。都合が良すぎると感じる部分もあるが、アスペルガーの人を理解する一助になる。巻末の精神科医の意見も併せて読むと良い。 こだわりの強さ、社会的コミュニケーションのつたなさ、…
昭和女子大学での人気の「アサーティブ講座」のエッセンスをまとめた本。読者として女性を想定している。アサーティブとは「正直に居心地よく、自分の気持ちを表現すること。他人の権利を否定せず尊重しながら自分の権利を使えること」で、自分も相手も大切…
雪の下の菌を追う菌博士がテンションマックスで菌について語る。意図せず読者を凍らせるこおりタイプの著者が雪腐菌への熱い思いをぶちまける。
「こんなに笑えるのなら死ぬ必要なんてないような気がする。それとも、死ぬって決めたから笑えるのだろうか」 小4のときに仲良しの友だちに取り返しのつかないことをしてしまったと後悔している音羽(とわ)は他人の微妙な問題に踏み込むことを恐れ見て見ぬ…
嫌なことから逃げないと人間は簡単に死ぬ。痛ましい事件は毎日のように起きている。逆に、嫌なことから逃げられたら簡単には死なない。特に日本では餓死するようなことは非常にまれである。 会社勤めが合わないと思ったら、その会社にこだわる必要はない。起…
映研の撮影を続ける中で感じる齟齬。それは町に隠された世界の綻びだった。 量子もつれで思い出したのはミクロの世界の不確定性がマクロ世界では現れていないように見える現象。どこまでがミクロでどこからがマクロ化という話にもなるが、解像度が違うせいで…
今年発行された第2集を先に読んだので、つづけて去年の第1集を読んでみた。 いざというときに私たちを助けてくれる100の知恵袋。 敵から身を護るという表現もところどころにあり、自衛隊は災害派遣だけではなく日本人の命を守る仕事をしていることを思い出…
「私は私のままの私が大好きなのです」 「わたし」は自分のどこをとっても自信がなく、友だちもいないし、将来も見通しが立たない。どんどん沈んでいくような中学校の3年間を過ごした最後に、ダメなままでも大丈夫、好きなものとすきなことさえ見つかれば生…
黄の花のワンピースを着て出かけると不思議な嬉しいことが起こる。小5のときに途切れたままの記憶が今またよみがえる。自分の手で翻訳した本を通じ歩みを振り返る。 詩のような表現描写が目を引く。
生活と密着し、切っても切り離すことができない気象について分かりやすく解説。読むだけなら3時間で終わるが、じっくり理解し気になることを調べ出すとかなり時間がかかる。 個人的に新しく分かったことも多い。・温帯低気圧と熱帯低気圧の違い・10種雲形が…
この宇宙とは別の宇宙は観測不能であり、宇宙ごとに物理法則が異なっている可能性がある。人が手に入れられる知識には越えられない限界がある。経験的な知識は的外れかもしれない。数学では、扱う対象が人の心とは独立に実在しているか疑わしい。脳は客観的…
「何とかなるさ」「完ぺきでなくてもいい」「だいじょうぶ、気の合う人はどこにでもいる」 不安になりがちな子も、ものの見方を変えると気持ちがラクになる。自分の心の専門官になって不安と上手につきあおう。 不安を感じやすい子がひとりで実行できるよう…
「しなくちゃいけないといわれたから、しなくちゃいけないって思うのは、それは考えてないってことじゃないのかな」 引っ越ししてから通い始めた英会話スクールでもやもやを募らせ、サボった先の家の庭でおばあさんの物語を聞き想像の世界につかる朋。英会話…
災害時に生き延びるための自衛隊の知恵を129のライフハックと3つのコラムで伝授。 防火扉の扱い、雪山で夜を明かす時、トレペの保存、トゲの抜き方、ハンドメイド寝袋など初見のものも多かった。イラストと写真でわかりやすい。 発行日が令和元年10月10日で…
連作短編集。最大の謎は怪人の正体。 この手の本はどの系統なのかわからないまま読めるのが良い。怪異が実際に存在するのか、あるいは特定の個人や団体が怪人なのか、あるいは枯れ尾花なのか。 この本はさらに、各短篇の人間模様が面白い。特に6章が良かっ…
時代の流れの中で古来の和風建築は失われつつある。伝統的な建築物、職人、物品についてイラストを中心に紹介している。興味のあるところから読める。
APDについて一般の人に向けた説明。文字も大きく、字間もたっぷりとしていて読みやすい。当事者や関係者ならぜひ読んで欲しい。 音としては聞こえているのに、言葉としては理解でず、聴力検査でも異常は見つからないAPD。耳鼻科医師の間でもまだ認知率が極め…
学級崩壊、校内暴力、いじめ。勇気を出し、自分でできること、自分にしかできないことをする。できることは必ずある。間接的な働きかけでもいい。開き直ると肝が据わり局面を打開できるときもある。
ラジオラジオラジオ: 地元のラジオ局のパーソナリティを始めた高3女子2人は、進路の違いからぎこちなくなる。せつない。 青と赤の物語: 物語の禁じられた世界で、中学生の男女が図書館の地下に眠る物語に初めて触れ、親殺しや自殺を思いとどまる。