きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

堕落論

 堕落論坂口安吾

 

 NHKの「100分de名著」を先に読んでみた。

 解説が非常にわかりやすく、全体像が捉えられた。

 

 その後、角川文庫の手ぬぐいの表紙の堕落論と続堕落論を読んだ。

 解説されていた通りの内容だった。

 むしろ、100分de名著に主題を誘導されている気もした。

 

 堕落論と続堕落論は合わせても30ページ未満の内容なので、先に堕落論2編を読んでから、100分de名著で解説を確認し、再度堕落論に戻るという手順の方がよかったと思われる。

 

 

 女ならこうするべき、男ならこうするべき、大人ならこうするべき、日本人ならこうするべき、人間ならこうするべき。そういった規範や道徳、伝統、制度は美しいし、安心・安全である。

 しかし、押し付けられた規範や道徳は幻影にすぎない。人工物だ。自分自身で作り出し、自分を救え。

 人間関係にも道徳に頼らないのは孤独な道であるが、その先に天国がある。

 はたから見て滑稽でも、生活者である我々自身が満足していればよい。