きまぶろ

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不連続殺人事件(坂口安吾)

 堕落論のついでに不連続殺人事件を読んだ。横溝正史の獄門島を抑えて第二回探偵作家クラブ賞を受賞した作品。

 登場人物が二十人以上いて、書き出さないと混乱する。芸術家肌の変人ばかり登場し、犯人の不審な行動も気づきにくくなっている。

 消去法やアリバイで犯人を論理的に絞っていくのではなく、最も意外な人物が犯人というのが読者としては読んでいて楽しいミステリーである。「心理の足跡」を探すことで犯人を見つけることになる。