きまぶろ

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生態系と生物多様性を五感でとらえる自然観察のポイント(桜谷保之)

 ただ漫然と散策をしたり自然観察をするのもよいが、新たな視点を提供してくれる一冊。ふだん目にするものでも素通りしていることだらけであるのがわかる。

 

 自然なのか人工なのかは観察者の見るレベルによって異なる。例えば鉛筆は人工物だが、薄く削り、顕微鏡で観察すると仮道管が見えるので、自然物ともいえる。コンクリートも中の砂利は自然物。イネも里山も人工物とも言える。

 

 一枚の葉の持つ情報量は非常に大きい。何の木の葉で、どんな虫に食われてという情報だけでなく、見方によってはCD(約700メガバイト)よりも情報量は多い。

 

 葉痕(葉がおちたあと)が人の顔に見えるのは衝撃的。同じ桜の木でも1枚ごとに表情が異なり、人間のよう。