きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

幸福に死ぬための哲学・池田晶子の言葉

2007年に癌で他界した哲学者、池田晶子の言葉をまとめた本。

きになった言葉をいくつかピックアップ。

 

人は「思う」ことができる。人生はつまならないものだと思えば、人生はつまらないものになり、人生は素晴らしいものだを思えば、人生は素晴らしいものになる。自分の運命は自分で創造できる。なんて素晴らしく、なんて厳しいのだろう。

 

考えることは自覚をすること。答えを得ることではない。

 

食べるために生きているのか、生きるために食べているのか。どっちが楽しい?

 

幸福と聞くとなぜか暮らしぶりや境遇を反射的に思い起こす人が多い。しかも他人の暮らしと比べて。幸福に完結している魂は他人の魂を気にしない。自分以外のいったい誰が幸福であることができるのである。

 

不幸は突如、外部からやってくるようにも見えるが、、不幸だと思うその心が不幸。自分の心が作り出している。幸福も不幸も心のありよう。

 

子は自分の製作、つまり自分の所有だと考える親がいる。精子卵子の結合で生命が誕生するというのは自然が用意したプロセス。人間の技などではない。

 

世の中に善いことも悪いこともない。好きにしよう。

 

道徳は「するべき」という外なる規範、倫理は「したい」という内なる規範。

善悪の判断は自分のうちにしかない。

 

役に立たない人間も必要。役に立たない科目も必要。

 

犬の前に自分をしつけよ。

 

「便利」とは「早さ」。貯蓄した将来の時間のそこに、何やら幸福といったものを期待している。しかし将来なんて存在しない。現在幸福である以上に、幸福であることはありえない。

 

失うのではなく。手放す。もともと自分のものではないし、それは生まれる前を思えばわかる。

 

すべての人間の死因はひとつ。「生まれたこと」

 

たとえ、そう考えるのが世界の中で君ひとりだけだつぉていも、ひとりで考えればよい。