きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

かんもくって何なの!?しゃべれない日々を抜け出た私(モリナガアメ)

 場面緘黙症だった筆者が、自分の幼少期から場面緘黙症になり社会人になって場面緘黙症に気づくまでを漫画仕立てで振り返っている。

 軽く考えがちだったが、私の周囲にも近い様子の子がいた。場面緘黙症の可能性を考えていたら対応が違っただろう。

 

 最初の登場人物紹介のページで母親の目が描かれていないのも印象的。

 

 他者との関わりや集団で活動する場面への恐怖心や不安を持ちやすい傾向があり、慣れていない場面での様々な刺激を過敏に受け止めてしまう。刺激が苦痛になり、回避するために発話、動作などの行動の抑制が起き、緘黙、緘動となることがある。

 発話を強要したり、非難、叱るなどがストレスの原因となり、チックや腹痛などの身体症状も起こり、感情のコントロールもできなくなる。

 思春期、青年期は親から次第に離れ、学校などの社会的集団の中で自分の存在を意識するようになる。自己表現ができず、うまく関われない体験から自己否定感を持ち、消極的となり悪循環を繰り返す。心理的疲労により抑鬱となることもある。

 障害の原因探しをしたくなるが、当事者には意味がない。苦手な会話、発話に焦点を当てず、得意なこと、できそうなことを取り上げ、それを発揮する機会を作る。特性を個性と受け止め、自分らしく生きるようにしたい。

 yes、noの動作だけで反応できそうな問いかけをしたり、筆談も活用する。苦手なことは誰にでもあり、焦らなくて大丈夫、みんなと違ってもいいということを理解させたい。不安もあるだろうが、気楽にいきたい。