みきわめ検定(椰月美智子)
「枝付き干し葡萄とワイングラス」と同時刊行の短編集で、結婚していない女性を中心に11編の短編・超短編を集めてある。こちらでも一人称が「彼女」となっているものが多い。表紙では超短編を含む短編集とあるが、短編を含む超短編集である。レイモンド・カーヴァーの短編にインスパイアされた作品。
みきわめ検定:交際中の男性のみきわめ。あばたもえくぼかと思いきや、どうしても許せないことから一気に冷める。
死:死なない自信のある彼女
沢渡のお兄さん:気づくと、自分だけが「向こう側」の人間だった
六番ホーム:駅のホームで急に体が熱くなる。現実味がないことも起こり得る。
夏:コンビニ帰りの電柱には爆弾が!
と、言った:自分も向こう側の仲間入り
川:姪たちと川で鯉に餌やり
彼女をとりまく風景:恋人に振られ、一からやり直し
きのこ:笑い上戸
クーリーズで:バイト仲間でバーへ。
西瓜:西瓜売りに向けた恋人の態度で、気持ちは冷め彼は見知らぬ人となる。