きまぶろ

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絵でわかる 宇宙地球科学(寺田健太郎)

 広く希薄な宇宙において「青い地球」はありふれた星なのか。宇宙の物質進化の必然性や偶然性にフォーカスし、地球の未来の姿を見せてくれる。世界の最新の研究成果もふんだんに取り込み、グラフを多用し客観的に論じている。最後にはドレイク方程式も解き、銀河系内の文明を100と概算している。100個の星を銀河系に分散して配置すると、隣との距離は約1万光年。つまり、銀河系内に宇宙人は存在する。ただし、交信は簡単ではない。メッセージのやり取りだと1往復に数千年から数万年かかるのは当然だし、現実的ではないだろう。人間の文明はもとより、地球そのものが永久に存在できるわけではないので、それなりの対策もいずれ必要になるだろう。

 

破滅的な事象予測

50億年後:太陽の膨張で地球が蒸発

40~50億年後:アンドロメダ銀河と衝突し、スターバースト

10億年後:海水が完全に蒸発

1億年以内:10kmサイズの天体衝突

 

これらは人間がどうあがいても避けることもできない事象だが、一方で人間の文明を滅ぼすのは簡単だ。環境破壊、疫病、核戦争などは億年のスケールとは5桁も10桁も短いスパンで文明を滅ぼせる。人類は無事に1億年後を迎えられるのだろうか。