きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

神様を待っている(畑野智美)

 26歳の愛は大学卒業後の就職に失敗し、派遣先からも切られ、家族とは没交渉、家賃も払えずマンガ喫茶暮らし。ついには出会い喫茶に身を置くことになってしまう。このまま落ちるところまで落ちるのか。それとも神様が救ってくれるのか。

 引き込まれて一気読みしたが、終盤はちょっと物足りない。中盤までの展開が面白かっただけに残念だ。なんだかきれいごとが並べてあって押しつけがましい。16歳の凪には手を貸さないほうが良いという部分だけはわかった。追い込まれれば背に腹は代えられない。他人が見れば眉を顰めることであっても当事者は必死だ。手を差し伸べたくなるのも人間だろうが、意思のない者を見守るのも時には必要だ。