昨日の僕が僕を殺す(太田紫織)
「お互いに想い合っていても、生きているうちにきちんと形にして伝えなきゃ伝わらない」
母が父を刺殺してから10年が経ち、半ばあちらの世界に足を踏み入れてしまった高校生のルカは小樽のパン屋で天狗、狗神、吸血鬼、座敷童などの怪異と暮らしながら自分の居場所を探る。
シリーズを2冊まとめて読んだ。1冊目前半はホラー風味、後半と2冊目はミステリー。テケテケの話が良かったが、他は軸がいまいちピンとこなかった。食べ物も馴染みのない者ばかりで頭に入ってこなかった。それぞれの怪異を掘り下げて行ったら面白い「物語」になりそう。ストーリーよりも雰囲気を感じる作品。