きまぶろ

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宇宙の「果て」になにがあるのか(戸谷友則)

 宇宙の果てを考えるときには、時間的な果てと空間的な果てがある。果てがわかったとしてもその向こうはどうなっているのか、さらに果てがあるのか、さらにその先はと限りがない。

 空間的な果ては太陽を中心に約464億光年四方である。その向こうは光が透過しないため見ることができない。インフレーションが原因と考えられる宇宙の平坦さからは、464億光年というのはほんの一部でその何倍、何百倍も続いている可能性がある。果てがあったとしてもその外はどうなっているのか。無数の宇宙が同時に存在するのか。ではその果ては?

 過去の果ては我々の存在する宇宙の始まりの瞬間とも言えるが、宇宙が始まる前はどうなっていたのか。時間が存在しないのに「前」というのは意味があるのか。仮に前があったとしても、それらの果てはどうなのかと切りがない。

 宇宙の果てを知ることはその時点での人類の知恵の果てを知ることと同義である。

 

 専門的な数式は使っていないが、数値を多く取り上げてありスケールがわかりやすい。人によってはこれらの数字から何かひらめくものがありそうだ。