きまぶろ

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日経サイエンス 2019年5月号

頻繁に取り上げられる暗黒物質と暗黒エネルギーの話題。宇宙に存在する未知の引力が暗黒物質で、未知の斥力が暗黒エネルギー。どちらも存在が確認できたわけではなく、仮想のもの。暗黒物質は未発見の素粒子がいくつか候補に挙がっているが最新の実験でも確認できない。ならば、未知の引力などという考え自体が間違っている可能性がある。つまり重力理論を修正した「修正重力理論(modified gravity)」を使えば暗黒物質など必要なくなる。暗黒物質は幻だったのかもしれない。一方の暗黒エネルギーはさらに不可解で、「真空のエネルギー」とも呼ばれる。これが時間と共に変化する可能性も出てきた。

超弦理論によると余剰次元のパラメータとして真空が安定に存在しうる(=ランドスケープ)のは10の500乗種類も存在する。我々の宇宙もその一つかもしれない。逆に真空が安定に存在しないのをスワンプランド(沼地)と呼ぶが、我々の宇宙がスワンプランドではないと言えるのだろうか。