きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

正義の教室(飲茶)

正義とは、ヒーローvs悪人のように誰にとっても明らかで単純明快なものではない。人々の信じる正義はおもに3つに分けられる。平等の正義(功利主義)、自由の正義(自由主義)、宗教の正義(直観主義)だ。功利主義の幼馴染、自由主義の先輩、直観主義の副会長という3人の女子とともにマサヨシは正義、善について倫理の教諭の手ほどきを受ける。

3種類の正義の問題点を明らかにし、ソクラテスに始まりポスト構造主義に至る哲学の歴史も振り返り、ラブコメかとも思えるマサヨシたちの掛け合いの末に驚きの展開が待っている。

昨今の監視社会の息苦しさから逃れる方法も、本当の正義について考えることからわかっていく。

 

マイノリティである自身に疎外感を感じ、世界と自分についての思索に耽がちであることから哲学の道に入る人が多いと感じるのは気のせいだろうか。