きまぶろ

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日経サイエンス 2019年12月 真実とは何か

この宇宙とは別の宇宙は観測不能であり、宇宙ごとに物理法則が異なっている可能性がある。人が手に入れられる知識には越えられない限界がある。経験的な知識は的外れかもしれない。数学では、扱う対象が人の心とは独立に実在しているか疑わしい。脳は客観的事実に対して直接開かれた窓ではなく、予測誤差を最小限にすることでベイズ推定と類似のことを行う「予測装置」と言える。近くは私たちの内部に多くを由来し、能動的に構築しており、「制御された幻視」と言える。幻覚を起こしやすい人は事前の近く経験がより強い影響を知覚に与えるため感覚誤差が大きくなりすぎている。知覚は心の中に世界を構築することではなく、身体を介して世界と適応的に相互作用するための能動的な解釈過程である。

意思決定においては決定を下すことによって自分がどんな信念を持っているかが明らかになる方が重要な人もいる。他者が自分をどう思うか、自分が自信についてどう思うかにどんな影響を与えるかを考えるのだ。人間には確たる自己意識と世界における居場所が必要であり、急激な大変化は多くの人に疎外感を生じる。私たちは他人が自分をどう見てどう扱うかをある程度の自信で予測できる。自己不確実感とアイデンティティの脅威があると、確証バイアスとポピュリズムと高めるような指導者を好むようになる。集団が他の集団と対極的であり、内と外の人を分けるはっきりとした境界線があると、自己不確実感が軽減する。集団内での承認、忠誠などから極端な行動に走り、狂信的で過激になりやすい。また不確実な状況下ではインターネットは確証バイアスをさらに高めるし、社会の分断を目的とした偽情報は増え続けている。