きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

思春期(小手鞠るい)

「私は私のままの私が大好きなのです」

 

「わたし」は自分のどこをとっても自信がなく、友だちもいないし、将来も見通しが立たない。どんどん沈んでいくような中学校の3年間を過ごした最後に、ダメなままでも大丈夫、好きなものとすきなことさえ見つかれば生きていけると思えるようになり、未来へ向かって本当の一歩を進み始める。

 

「わたし」だけでなく、登場人物はみんな固有名詞が出てこない。みんながわたしであり、あなたである。人は人、自分は自分。他人との比較でもなく、他人からの評価でもない、自分が自分を認めてあげる。良いところもダメなところも。その先に、いろいろなものが見えてくる。