きまぶろ

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謎解き西洋絵画(木村泰司)

西洋絵画に隠された意味を様々な角度から見直す。

 

奇行も相まって印象に残るのはやはりゴッホだ。絵画と言えば外部からの「印象」をえ描くのが常識だったが、ゴッホは画家の内面を「表現」することを始めた画家である。言われてみると当然だが、狂気の画家と呼ばれるゴッホも発作を起こしている最中に絵筆を握ったわけではない。発作から回復し、次の発作が起こるまでの間に自分の精神状態と相談しながらできるだけ多くの作品を遺そうと必死だったのだ。