きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

10代のための疲れた心がラクになる本(長沼睦雄)

知識がつくと、自分の病態に向き合う姿勢が変わり行動に移せるようになる。どうすることが自分自身をラクにするのか、心の声を聞いて、一歩踏み出そう。ストレスとは何かの刺激によって心に負荷がかかる状態で、ストレスは心だけでなく体にも負荷をかけている。ストレスにどう向き合ったらいいかというコツを身に付けると、不安を乗り越える力になる。すこしずつ自分の対応力を高めてストレス耐性をつけていこう。

自律神経の乱れは薬では直せない。効果的なのは休養をとること。リラックスして緊張や疲労をしっかり取り除く。「ちょっと嫌な感じがする」「怖い気がする」という感覚自体は生物としての人間に必要なもので、重要な意味があり、それらの感覚は大事にしよう。思春期は体の変化と感覚の変化、が原因で多感な年ごろである。脳が部分ごとに成熟する時期が異なり、行動の抑制を担う前頭前野は最期に成熟する。そのため思春期は言動を抑えきれずにイライラすることが多い。過剰に敏感になる時期でもある。嵐には終わりがあるように、この多感な時期もいずれ落ち着いてくる。朝、起きられない、お腹が弱い、昼間眠くなる、息が吸えなくなって苦しいなど、ストレスが原因となる自律神経の不調もたびたび起こる。つらさを言葉でうまく表現できず、感情を伝えられないのもまたストレスとなる。

超敏感気質HSPの人も15%~20%いる。敏感気質は生まれ持ったもので変えられないが、それをどう受け止めるかは変えられる。他人にどうみられるかではなく、自分はどうしたいかを尺度にしていこう。「自分はこれが好き」「これも好き」「これは嫌い」「これは得意」「これだったらずっとやっていられる」といったことを具体的に意識していくと自分の境界線がわかる。

相談できる人は必ず存在する。安心できる場所で、心を開いて話ができる人をさがしてみよう。また、ストレスの原因はすべて、「人間」がかかわっている。人間以外のもの、たとえば動物、自然、星、宇宙などに目を向けてみるのも良い。

人も大切、でも自分も大切。よくないところも全部ひっくるめてマル。そんな自分を好きになろう。頑張る自分ではなく、ありのままの自分、弱い部分のある自分を。