きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

どうしたらいいかわからない君のための人生の歩き方図鑑(石井光太)

不登校発達障害、家庭、身体、お金の悩みを抱えた児童はどのように助けを求めればいいかをアドバイス。家族や先生に相談しても変わらなければ第三者を頼ろう。具体的相談先の電話番号などもケース別にたくさん掲載されている。ただし、ルビが振っていないため小さい子は読みにくいだろう。

スガリさんの感想文はいつだって斜め上(平田駒)

「子どもは無知でも無能でもない。そして母親は博識でも万能でもない。」

 

昆虫大好き(食べ物的な意味で)で読書感想好きな女子高生のスガリさんに押し付けられた「こころ」「手袋を買いに」の感想文から、軟弱高身長系男性家庭科教師が事件を解決するお話し。続編も楽しみ。

5秒後に意外な結末 アポロンの黄色い太陽

アポロンに見初められ、未来を予知する能力を授かったカッサンドラはアポロンが浮気をする未来を知ってしまいアポロンを避けるようになる。アポロンは怒り、人々がカッサンドラの話を信用しないように仕向ける。カサンドラ症候群の由来となるエピソードである。必ず外れる天気予報と同じように、誰もが信じないならそれはそれで処し方がありそうだが、やはりつらいのだろう。

円谷幸吉の遺書もショッキングだ。

 

「衝撃の一枚」「石ころ」「フリーマーケットにて」「大切な人形」「感謝の言葉」が印象に残る。

5秒後に意外な結末 ミノタウロスの青い迷宮

未来を知ってしまうと途端に人生はつまらないものになり果てる。

「花嫁の父」「人生の結末」「空缶の研究」「静寂」が面白かった。

日経サイエンス 2020年1月号 人口知性Artificial Imagination

メコンデルタの危険な標高

 科学技術も進歩しているし、標高調査などは衛星なり、ドローンなりで簡単だろうと思っていたが、そうではなかった。2002年のスペースシャトルエンデバー」のデータをいまだに利用しているのだ。メコン川下流のデルタ地帯はデータ上の平均標高は2.6mとなっているが実際は0.8m程度らしい。衛生観測だと垂直誤差がメートル単位になるので低地の測定には不向きだし、精密計測はお金がかかりすぎる上に、政府が値の公表を控えがちでもある。ゼロ地点の設定をどこにするかも一長一短がある。グローバルな海抜ゼロ水準点を使うと海流の影響による海面の盛り上がりを考慮できない。今回の調査では年5cm程度の地盤沈下があることがわかった。このままだと2050年ころにはメコンデルタは海面下に沈むことになる。

 

・AI(Artificial Imagination) 人口知性

ある課題を学習しては忘れ、別の課題を学習しては忘れというのを続けていくと、それらの課題に共通する特徴を把握していき、新たな課題を短時間で習得できるようになる。どう学習するか、つまり「メタ学習」をしていることになる。メタ学習で重要なのは「忘れること」だ。いずれはニューラルネットワーク同士が目の前の課題を表現する「言語」を開発し、互いにスキルを教え合うことが期待される。ただ、人間にもそのスキルを説明できなければ人間との共存はできないだろう。まだ限られた条件での課題習得しかできず、現実世界に基づいて物体を構成的に理解する力の獲得も望まれる。

あなたの隣の発達障害(本田秀夫)

人口比で15%近くいる発達障害の人がストレスなく生きていきやすい環境は、すべての人にとって快適な環境だ。身近に発達障害の人がいなくても、発達障害について知ることは生きやすい社会について知ることにもなる。

発達障害は生まれ持った特性で気の持ちようで障害がなくなるわけではない。別の種属の生き物と例えるとわかりやすい。ADHDは定値安定、たまにハイパフォーマンス。ASDは融通が利かない。いずれも厳しい対応は二次障害を招いてしまう。アバウトな人が多い環境で育つと二次障害になりにくい。

定型発達の子は友だちどうしで相談するなど、親や先生以外の層Dン相手を見つけながらなんとかやっていくが、発達障害の子は「できないのは自分が悪い」「人に相談すると叱られかねない」と刷り込まれ、自分の能力を超えた課題に直面しても誰にも相談できないことがある。社会に適応するにはある程度の「自律スキル」と」「ソーシャルスキル」を身に付ける必要がある。

「学校は勉強するところ」と大人に言われても、ほとんどの子は友だちに会いに行くついでに勉強もしている程度で、成績が良くなくても学校を楽しめる。勉強しろ、友だちは大切にしろ、みんなと一緒だと楽しめるはず、部活もしっかり、…といわれても一般の子は適当にやり過ごすが、発達障害の子は上手にサボれない。言われたことをやり、周りに合わせるうちに自分が本当にやりたいことがわからなくなってしまう。

仕事とは労働に対する対価をもらうだけであって、常に努力し向上する必要はない。工場はノルマではないし、命を削ってまで仕事をする必要はない。会社側も向上を前提に採用するのではなく、向上した人の給与をアップすればよいだけだ。長所は活かす、だが、短所は克服しないというスタンスでいこう。