きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

日経サイエンス2018年12月号 新・人類学

PD1(programmed death1)はT細胞で発見され、当初は細胞死に関する分子と思われが、のちに免疫システムのブレーキの一つであることが判明。がんはこの仕組みを悪用していることもわかった。2014年、抗PD1抗体を使った「オプジーボ」が世界に先駆けて日本で発…

もしかして、私、大人のADHD?(中島美鈴)

ADHDの原因として脳の報酬遅延勾配が急である可能性がある。成果が出るまでに時間がかかるものにはやる気が出ないのである。自己報酬マネジメントをすることで改善できた例が多い。また、時間管理スキルのアップも効果的で、感情の整理など副次的な効果もあ…

さしすせその女たち(椰月美智子)

「さすが、知らなかった、すごい、センスある、そうだったんだ」 魔法の言葉も時と場合による。 「あいうえおかの夫」はなくてもいい。

ヴェネツィア便り(北村薫)

いろいろなジャンルの小品集。第三章の「開く」「岡本さん」「ほたるぶくろ」が良かった。

ビューティフル・ネーム(北森ちえ)

いつも教室のすみっこでひとりぼっちの中1の桃子は夏休みに近くの大学でのサイエンスプロジェクトに参加し、ラットの実験を手伝うことになった。実験での出会いを通じて人を幸せにする仕事をしたいと思うようになる。

日経サイエンス2016年8月号 量子コンピュータ

量子コンピュータの実用化はまだ先だが、いずれ稼働した暁には現在の技術では解読できない暗号も量子コンピュータで解読できると期待し、暗号化データを取得、保管しているところもある。 禁止の原因としては画面を長時間眺めることではなく、紫外線を浴びな…

800年後に会いにいく(河合莞爾)

タイムトラベルもの。冒頭のメイがvirtualなものという予感があった。文系ではないからわからないが、恋した少女がvirtualと知ったら動揺しそうなものだ。薬缶と言えば、火にかけたのを忘れて薬缶をまっ黒にしてしまったことがある。それも2回も。もったい…

変身(カフカ)

あらすじは知っていたが全文を読んだのは初めて。2、3気になる部分を除いて、翻訳小説の割には読みやすかった。グレーゴル・ザムザは褐色の虫になった瞬間から、家族からは汚物のように扱われ、しかもそれはザムザが死ぬまで一貫してひどくなっていく。 家…

燃える波(村山由佳)

「人は過去によって形作られる生き物だ。それぞれの歴史があってこそ、今ここにいる」 ライフ・スタイリストとして活動する帆奈美は42歳。ラジオのパーソナリティもこなし、悩み相談のコーナーがある。仕事は充実しているが夫との関係は冷めきっている。大女…

大災害からの生存マニュアル(柘植久慶)

地震、津波、噴火などの大災害から生き延びる方法をサバイバルの専門家が解説。 防災本は読むたびにアイテムの準備を進めようと思うが、思うだけでなかなか実行できていない。だが、韓国との関係が悪化している状況では何が起きても不思議ではない。今回はさ…

ラブ・ケミストリー(喜多喜久)

本郷の大学の農学部で修士として通う桂一郎は、複雑な構造式の有機化合物でも全合成経路がひらめくという能力を持つ。だが、研究室に配属された事務員に一目ぼれをすると能力が失われてしまう。余命の短い彼女はそれを知り強い未練を持つところに死神が現れ…

編集ガール(五十嵐貴久)

出版社の経理部で働く27歳の久美子は、ワンマン社長の命令で社運を賭けた新雑誌の編集長へ抜擢される。畑違いで右も左もわからず、社内恋愛中の彼を頼りにするが・・・。 楽しく読めるお仕事小説。後半は不自然なほどとんとん拍子に進みすぎる。ラストも以外…

人間の偏見 動物の言い分(高槻成紀)

人が動物に抱くイメージと実際のギャップについて、生態学の専門家が意見をする本。 高度経済成長を期に、日本は都市生活者が大半を占めるようになった。野生動物との出会いもなくなり、実感を持てるのはペットだけになった。他は映像からくるイメージで偏見…

世界の終わりの庭で(入間人間)

黄昏の惑星+ラブコメという作者得意のジャンル。2度読みしたくなる。というか、2度読みすると話がつながる。まさか角がアレだとは思わなかった。

ふるさとの歴史資産(緒方英樹)

橋、トンネル、灯台、疎水・用水と各地にある語り継ぐべき資産を紹介。保存に対する取り組みや土木学的な観点からの説明も詳しい。

ずっとあなたが好きでした(歌野晶午)

13の恋愛ミステリー短編集。伏線もしっかりで、トリックが面白い。二度読み、三度読みは当たり前?

日経サイエンス2016年6月号 脳内GPS

空間認識に関与する脳細胞として場所細胞とグリッド細胞がある。場所細胞は海馬にあり、位置や状況と1:1に対応したエピソードとして認識する。グリッド細胞は嗅内皮質にあり、環境情報に頼らず、身体の動きによる内部情報で位置を認識する。正三角形を敷…

杏奈は春待岬に(梶尾真治)

タイムトラベルもの。回収されていない伏線もあり、サイドストーリーが気になる。特に梓関連。ペアの一方だけ不老という話も他で読んだが、どう転んでもせつない。

白のショートショート(山口タオ)

同時刊行の「黒のショートショート」と対になる本。星新一以外のショートショートで面白いと思ったのは久しぶり。

午前零時のサンドリヨン(相沢沙呼)

「不思議は不思議のまま楽しんだ方がいい」 心を揺さぶるラブコメミステリー。最近購入した本の中では一番。 酉乃初→とりのはつ→とりのニュー→ニュートリノと連想した。他の素粒子とはほとんど相互作用することのない素粒子である。

わたしのグランパ(筒井康隆)

十五年のお勤めを終えて刑務所から祖父が戻って来た。侠気あふれるグランパは街の人から慕われ、問題を次々に解決していく。「死ぬ気になれば何でもできる」と立ち回るが、最期はあっけない。世の中はきれいごとだけではない。