心理・認知・発達障害
背の高い人が慎重を縮めることができないように、「繊細さん」(HSPの人)が鈍感になったり、気づかずにいたりすることはできない。生まれつき繊細な人が鈍感になるということは自分の生き方を否定することになる。自分の繊細さを克服すべき課題と捉えるので…
人口比で15%近くいる発達障害の人がストレスなく生きていきやすい環境は、すべての人にとって快適な環境だ。身近に発達障害の人がいなくても、発達障害について知ることは生きやすい社会について知ることにもなる。 発達障害は生まれ持った特性で気の持ちよ…
知識がつくと、自分の病態に向き合う姿勢が変わり行動に移せるようになる。どうすることが自分自身をラクにするのか、心の声を聞いて、一歩踏み出そう。ストレスとは何かの刺激によって心に負荷がかかる状態で、ストレスは心だけでなく体にも負荷をかけてい…
地雷を土足で何度も踏みまくる4コマ漫画が面白い。 夫婦関係が安定していることは大切だ。しかし夫と妻の認知にずれがあり、相手への期待と現実の言動のギャップは埋めがたい。言葉を文字通りに使う夫と深読みする妻。家のことは妻がやると思っている夫と、…
家庭、勉強、友だち、進学など将来の不安を減らすにはどうしたらよいか。保護者、先生向けにしてほしいサポートをイラスト入りで解説。相談機関の具体例や相談の仕方も参考になる。
アスペルガー症候群の当事者に取材し、脚色を加えて8人の事例を挙げている。都合が良すぎると感じる部分もあるが、アスペルガーの人を理解する一助になる。巻末の精神科医の意見も併せて読むと良い。 こだわりの強さ、社会的コミュニケーションのつたなさ、…
「何とかなるさ」「完ぺきでなくてもいい」「だいじょうぶ、気の合う人はどこにでもいる」 不安になりがちな子も、ものの見方を変えると気持ちがラクになる。自分の心の専門官になって不安と上手につきあおう。 不安を感じやすい子がひとりで実行できるよう…
APDについて一般の人に向けた説明。文字も大きく、字間もたっぷりとしていて読みやすい。当事者や関係者ならぜひ読んで欲しい。 音としては聞こえているのに、言葉としては理解でず、聴力検査でも異常は見つからないAPD。耳鼻科医師の間でもまだ認知率が極め…
発達障害と複雑系PTSDの当事者である著者が生きづらさをかかえるすべての女性に捧ぐ。理解のある支援者に出会えたことが幸せ。各種セラピーの紹介もあるし、人生を導いてくれる書籍類の紹介と率直な意見がためになる。ザンネンな支援者や専門家、カルト、詐…
心理的虐待マルトリートメントで子どもの脳が変質してしまうことを「子どもの脳を傷つける大人たち」で知った。今回は脳を傷つけないようにするにはどうするか、傷つけてしまったかもしれないがどうしたらよいかという点について、マンガ、イラストを交えて…
防御、交換、センサー、水分保持、コミュニケーションなど皮膚は多くの役割を担っている。様々な生物の皮膚の役割に触れつつ、最後にヒトがここまで進化したのには皮膚が敢えて体毛を捨て世界を知る装置へと進化し、脳との相互作用で新しい世界へ踏み出すこ…
発達障害を持つ兄と妹を育てる両親も発達障害だった。 発達障害の現れ方は千差万別でその一例を見ることができる。そして、この本は発達障害を知ることよりも子育てへの向かい方を教えられる。おおらかな両親に見守られているからこそ、兄妹に二次障害も現れ…
水島氏の本を読むのは「困った悩みが消える感情整理法」に次いでこれで2冊目。この本ではイライラに絞って、正体、深層心理、解消、イライラ体質からの脱皮、心の強い人間へと豊富な具体例を織り込みながらわかりやすく述べている。 イラッとすることは心身…
自己肯定感とは自分を大切に思える気持ち。ちょっとうまくいかなかったり、人間関係でつまづいたりしても自分を嫌いにならず、自分を好きと思える気持ち。自己肯定感は一定ではなく上下する。自己肯定感がドーンと下がり、本来の自分に戻れなくなったときは…
嫉妬や劣等感が起きる仕組みをわかるだけでも心が晴れる。それだけでなく切り替える方法を知るとさらによい。周囲の人も嫉妬に満ち溢れているものだ。周りが敵に思え、世界が歪んで見えて破壊的気持になっていた自分から嫉妬感を消し、新たに自分の世界を構…
視覚の心理学を通して名画の秘密を解いみようとする。同時に、名画を通して視覚、認知の秘密に迫っている。芸術と科学の融合とも言える一冊。名画をこれまでとは異なる実験心理学の立場から魅力の謎を解き明かしている。作品の理解を目指したものではないが…
自分が深く悩んでいるとき、他の人は幸せで気楽に生きているように見えがちだが、実はほとんどの人が何かしら悩んでいる。「あの人も悩んでいるんだ」と知ることは、視野を広げ心を楽にするし、一見自分の悩みとは関係なく思えるものでも、自分のヒントにな…
発達が気になる子を伸ばすカギは親子のコミュニケーションにある。コミュニケーションを変えるだけで子育てがラクになる。お母さんは頑張る必要はない。いつもの言葉を少し変えるだけで良い方向に動き出す。 子どもが失敗をする→お母さんが怒る→子供が犯行を…
ADHDの原因として脳の報酬遅延勾配が急である可能性がある。成果が出るまでに時間がかかるものにはやる気が出ないのである。自己報酬マネジメントをすることで改善できた例が多い。また、時間管理スキルのアップも効果的で、感情の整理など副次的な効果もあ…
人間関係で理不尽なことがあっても、「自分ががまんすれば済むこと」と相手からのココロの侵入を許してしまう人がいる。自分と相手の境界線が曖昧だと、心地よい関係は築けない。表情、しぐさ、言葉遣いをほんの少し変えて自分の領域を守りたい。 抑圧されず…
SNSで人を傷つけることができるなら、SNSで人を助けることもできる。 対面での心理カウンセリングとは異なりSNSカウンセリングは同時、双方向的ではなく交互の継時的コミュニケーションである。対面カウンセリングと同じことを目指すのではく、SNSならではの…
いろいろなことを乗り越えてきた家族の体験談が参考になる。認知症の家族を持つ人は頑張りすぎず、抱え込まないことが大事。
人間にとって最も大切なものは何だろう。幸福や愛を手に入れることかもしれないし、想像力を発揮したり、能力を手に入れたりすることかもしれない。それが何かを知るには、性格、あるいは人格と呼ばれるものの謎を解き明かす必要がある。 ナショナルジオグラ…
子どもの脳には敏感期があり、胎児期、乳幼児期、思春期にに強いストレスにさらされると生き延びるための防衛反応が起き、脳が物理的に変化し、脳機能にも影響を与える。従来は虐待という言葉が使われてきたが本書では「子どもに対する不適切な関わり」とい…
矯正施設や精神科医の取材を通して発達障害と少年犯罪には関連があるかを明らかにしていく。NNNドキュメントで放送できなかった部分まで深く切り込んでいる。
今月号はAIと自殺防止の記事を読んだ。 ◆AIの身体性(Self-Taught Robots) 体験を通して自律的に学ぶロボットにより、ロボット工学の進歩と子供の発達に関する知見が得られる。 脳は絶えず未来を予測しようと試みている。脳の高次の処理中枢は感覚器から受け…
一般的にADHDやASDを持つ人は、美術家や漫画家、研究者に向いていると言われているが、すでに職に就いている人や訓練をしている人は方向を変えにくい。本書はオフィスでの仕事の仕方に的を絞った内容になっている。文具やアプリの工夫、WORD、EXCELの機…
親密さと対人距離の関係について、10に分類したパーソナリティでグラフ化したデータを豊富に使って解説。後半は対人関係を操る技術、幸福な対人関係の築き方について。 10のパーソナリティー(障害とまでは言えないが、誰でも偏りはある) ①回避性パーソナリ…
シグナルをとらえて情報共有を行い、早期発見、早期治療が行われれば悲惨な事件を減らすことができる。ASDの特性を持っていた少年少女の起こした特異な事件を挙げ、背景・環境・鑑定について解説している。 発達障害は先天的なものであり、社会的コミュニケ…
和田秀樹の本を読むのは「高齢者差別」についでこれで2冊目。 危ないからやめろ、これはダメと、次々に楽しみを奪われて行くと、人は心身ともに内にこもるようになり、脳も体も衰えて認知症になったり、寝たきりの原因にもなる。やがて自分も年を取るという…