きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

旧約聖書(100分de名著)加藤隆

古代ユダヤ民族の歴史は大きく分けて3つの時代がある。1つ目は紀元前13世紀の出エジプト。エジプトにいた非エジプト系の人々がモーセに率いられて脱出し、半世紀の間、荒野を放浪し、ヤーヴェを神とするユダヤ民族が成立。2つ目は紀元前12世紀から紀元6世紀…

しをんのしおり(三浦しをん)

笑いを誘うエッセイ集。 一人称で、よく「俺」というのが出てきたので作者は男性かとおもったが、女性で安心した。「僕っ子」ならぬ「俺っ子」で表現したい部分だったようだ。作者が古本屋でアルバイトをしていた頃の一年のエッセイ。マンガ好きの作者らしく…

ピーター・パンとウェンディ(ジェイムズ・バリー)

「迷子たちはわかっていたのです。子供がお母さんなしでもけっこううまくやっていけることを。やっていけないと思っているのはお母さんだけなことも」 先日読んだ「ピーター・パンの冒険」と比べると倍くらいの厚みがある。こちらのほうがよく知られている方…

江戸川乱歩傑作選 蟲(辻村深月編)

白昼夢、鏡地獄、芋虫、人でなしの恋、蟲、押絵と旅する男、防空壕、目羅博士の不思議な犯罪、猛獣ほかを収録。 伏字箇所も復元し、現代では不適切と思われる表現も底本を尊重して載せてある。おどろおどろしい猟奇的な雰囲気を味わえる。有象無象の恐怖感を…

白い久遠(浅野里沙子)

「成長につれ幸せなことより、大変なことの方が多くなり、切実なそして困難な場面が多く訪れるはず。順風満帆だけに彩られた人生などない。孤独を抱きしめて生きるのが人間」 学芸員をしていた美術館をやめ、実家の質屋に戻ってきた涼子のもとに何やらいわく…

ほんとうの花を見せにきた(桜庭一樹)

「だからこそ、あなたが生きていることに重大な価値があるとは思いませんか」 中国の山奥からきた吸血種族バンブーは人間そっくりだが若い姿のまま年を取らない。マフィアによる一家皆殺しから命を救われた少年は、バンブーとその相棒の3人で暮らし始めるも…

窓から見える最初のもの(村木美涼)

「帰り道、ここは終点ではなく、始点になる」 心を惹かれた男性が実在の人物ではないと聞かされた心療内科に通う短大生、探し求めていた幻の油絵を発見した壁紙販売会社社長、喫茶店を紹介する不動産業の女性、自分の家で届が出されていることを知った会社員…

大地のゲーム(綿谷りさ)

「太陽や月さえ死ぬのなら、私がかなうはずもない」 二十一世紀終盤。かの震災の影響で原発が廃止され、ネオン煌めく明るい夜を知らないこの国を、新たな巨大地震が襲う。第二の地震が来るという政府の警告に抗い、大学の校舎で寝泊まりを続ける学生たちは、…

百貨の魔法(村山早紀)

ひとつだけ願いが叶うなら、そうしたら私は、「夢を信じる力」を与えてほしい。 <とある小さな百貨店を舞台にした、ささやかな奇跡と魔法の物語> 創立50周年を迎える星野百貨店では不思議なことが起こるらしい。魔法を使う白い猫に出会えると、願い事が一…

自然はそんなにヤワじゃない(花里孝幸)

第一章 生物を差別する人間 「雑草」という言葉は人間の都合で付けた呼び名である。その植物が人間の役に立つか立たぬかという判断がそこに入っている。刈っても刈っても雑草が生えてきて困るということは、そこにはそれだけ高い植物生産力があり、それを支…

2018年 冬アニメ

今季は宇宙よりも遠い場所、三ツ星カラーズ、Beatlessを見ることにした。 可能性の低さにしり込みせず、夢に向かって進んでいる子は応援したくなる。よく訪れる上野公園、自立型ロボット、いずれも楽しみである。 追加でゆるキャン△も。また富士山に行きたく…

ピーター・パンの冒険(ジェームズ・バリー)

「おもしろいと信じていれば、実際におもしろいのとほとんど同じことなのです」 半分が鳥、半分が人間の赤ん坊で、生まれてから一週間で成長することをやめたピーターは、家の窓から飛び出して不思議な冒険に出かける。ロンドンのケンジントン公園を舞台にし…

宿場町旅情 写真紀行(清水康雄)

全国の宿場町を大きな写真と詳しい解説で紹介している。 一通り目を通したが、訪れることのなさそうな宿場町は読み飛ばしてしまった。知らないものを知りたい、美しいものを見たいという願望はあるが、自分と関係の薄いものには食指が伸びないのはなぜだろう…

日傘のお兄さん(豊島ミホ)

小さかった頃に一緒に遊んでくれていたお兄さんがやってきた。紫外線アレルギーで、いつも日傘をさしているお兄さん。少女趣味のお兄さん。私はお兄さんと一緒に逃避行に出て、生きる目標を見つける。 あとがきによると、筆者はこの作品で筆を折るつもりでい…

和菓子のアン(坂木司)

高卒でニートになりかけた女の子が百貨店の和菓子屋のバイトを始める連作ミステリー。気楽に読めて、和菓子についての小ネタや百貨店販売コーナーについてもわかる。気軽に読める一冊。

夢より短い旅の果て(柴田よしき)

四十九院香住は、大学入学と同時に「鉄道旅同好会」の扉を叩いた。根っからの鉄道好きが集うこの会に入部して、三年前に起きたある事件の真相を探りたいという切実な動機があったのだ。こどもの国線、氷見線、飯田線、列車に振られ、旅先で出会った人々と話…

歎異抄(釈徹宗) 100分de名著

歎異抄は、親鸞が著したものではなく、親鸞亡き後に、師の教えとは異なる解釈が広まっていることを嘆いた弟子唯円によるもの。「異義を歎く」が署名の由来。原本は存在せず、写本ごとに違いがある。第一条から第十条までは親鸞の教えや語録、第十一条から十…

変体仮名とその覚え方(板倉聖宣)

この本は、変体仮名を覚えたいと思っている人々だけを対象にして書いたものではありません。変体仮名のことをまるで知らない人々を含めて、日本の国語教育、文字教育に多少とも関心のある人々に広く読んでほしいのです。変体仮名の知識は、そういう人々にと…

他に好きな人がいるから(白河三兎)

セーラー服にウサギの被り物をした少女が夜明けの高層建築物の屋上で自撮りをする。兎人間がSNSでフォロワーを増やしていく中、ある少女が鉄塔から墜落死をする。兎人間のエスカレートを止めようとする主人公も巻き込まれていく。 トランプタワーやSMAP解散…

老後の資金がありません(垣谷美雨)

次から次へと降ってわいたように大金を要する事件が発生する。明日は我が身である。 生活レベルが高かった人ほど、見栄、こだわり、プライドなどが邪魔をし、質素な生活に移行するのが難しい。人付き合いも続けば出費を抑えられない。高コスト体質ということ…

道徳の時間(呉勝浩)

第61回乱歩賞受賞作品。300人の衆人環視の中、講演者を刺殺し、黙秘を貫く男。陶芸家が自殺し、壁には「道徳の時間です」との書き込みが。 巻末に選評つき。 人権表現に問題があり、多数の手直しがあったようだが、どういった部分なのか気になる。

透明カメレオン(道尾秀介)

自分の声以外に取り柄のないラジオパーソナリティと、バーifに集まる人々。 伏線がたくさん張られていて、ミステリー小説としても読みごたえがある。向日葵や葉桜を思い出す。

バックステージ(芦沢央)

続きが気になり、一気に読んだ。そう来たか!

星を継ぐ者(J・P・ホーガン)

月面で人の遺体が発見され、確認の結果5万年前の遺体であることがわかる。 トバ事件の少し後の遺体ということになるが、ジャイアントインパクトはどうなんだろう。

ウイルス大感染時代(緑慎也)

2009年に新型インフルエンザが流行した。このときのウイルスは従来型のH1N1が豚の体内で変異したもので、抗体がある程度有効で、大きなパンデミックにはならなかった。 従来型インフルエンザ(季節性インフルエンザ)は呼吸器でしか感染、増殖しない。H5N1な…

絵でわかる生物多様性(鷲谷いづみ)

生物多様性(viodiversity)とは、種内多様性、種間多様性、生態系多様性の3つで、自然環境保全のためのキャッチフレーズである。分類され学名の付けられている種は約200万種いるが、推定ではその10倍程度は存在している。全生物の共通祖先LUCA(last univer…

ボトルネック(米澤穂信)

東尋坊で事故死した彼女を弔いにいったときにジャンプをする。金沢の描写が詳しく、聖地巡礼もしてみたくなる。 昨日までできなかったことも、今日は違うかもしれない。 作者のボトルネックの感もあった。

クローバーナイト(辻村深月)

小さな子供二人を育てる家庭。各章ごとに謎解きをしながら進んでいく。タイトルの意味は早々に明らかにされる。 子育ての経験のない人にも子育てについて少しはわかることがあるだろう。仕方ないのかもしれないが、クソバイスが多すぎるし、周囲を気にしすぎ…

考える力がつく本(池上彰)

考えるとはインプット(情報)をもとに、アウトプットを導き出す作業。質の高いアウトプットには、まずはインプットが不可欠。インプットは読書。難しい本も読み、頭に負荷をかけたい。ただし、本を読んだだけでは賢くならない。熟慮し、アウトプットするこ…

ライフ

火星で生命の痕跡を発見。初の地球外生命体をサンプルリターン。セキュリティ上から国際宇宙ステーションISSでその微生物を観察するはずが・・・。 地球外生命とのファースト・コンタクトは友好的に進まないのはわかりそうなもの。ただし、人類の好奇心は止…