きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

からまる(千早茜)

「人を救う仕事なんてない。そんなものは仕事であってはいけない。奇跡の領域だ」 水にまつわる生き物のようにからまり、もつれ、形や関係を変えていく連作短編集。どの章も明るい未来を予感させる。

10代のための疲れた心がラクになる本(長沼睦雄)

知識がつくと、自分の病態に向き合う姿勢が変わり行動に移せるようになる。どうすることが自分自身をラクにするのか、心の声を聞いて、一歩踏み出そう。ストレスとは何かの刺激によって心に負荷がかかる状態で、ストレスは心だけでなく体にも負荷をかけてい…

妻の地雷を踏まない本(鶴田豊数)

地雷を土足で何度も踏みまくる4コマ漫画が面白い。 夫婦関係が安定していることは大切だ。しかし夫と妻の認知にずれがあり、相手への期待と現実の言動のギャップは埋めがたい。言葉を文字通りに使う夫と深読みする妻。家のことは妻がやると思っている夫と、…

少女奇譚(川奈まり子)

実録少女超常現象集。ありそうでなさそうだけどありそうな話。寝る前に読むとトイレに行けなくなる。

謎解き西洋絵画(木村泰司)

西洋絵画に隠された意味を様々な角度から見直す。 奇行も相まって印象に残るのはやはりゴッホだ。絵画と言えば外部からの「印象」をえ描くのが常識だったが、ゴッホは画家の内面を「表現」することを始めた画家である。言われてみると当然だが、狂気の画家と…

漢字で読み解く日本の神様(山口謡司)

「神」という字の左側は祖先の霊を祭る祭壇の形、右側は稲妻が伸びる形を表し、あわせると不可知な自然の力や、目に見えない心の働きを表している。 漢字の意味や成り立ちを象形文字までさかのぼることで日本の神々の名に込められた意味を読み解く。 多くの…

金曜のバカ(越谷オサム)

バカやオタクの恋5編 金曜のバカ:女子高生とストーカーが毎週金曜にリアルバトル 星とミルクティー:流星群の夜に心を交わした高校生男女。だが、ともに付き合っている人がいる。 この町:松山を全力でディスる男子高校生。つきあったばかりの彼女と東京お…

幽霊ランナー(岡田潤)

「ぼくが君にできること。それは、自分の走りを見せることだけ」 2人の幽霊ランナーが登場する。一人はマラソン大会で小3から3年連続で、スタートラインで棄権した少年。もう一人はトップランナーとしての記録を持ったまま中学で亡くなった少年。二人の幽…

植物たちの戦争(日本植物病理学会)

ヒトに対して病原性を示す微生物は細菌とウイルスが主で、真菌では水虫やカンジダ症などごく一部に過ぎない。一方で植物に対し病原性を示すのはほとんどが真菌だ。病原性を示す真菌は殺生菌と絶対寄生菌に分けられる。殺生菌は宿主範囲が広めだが、感染力は…

読書はアウトプットが99%

ビジネスパーソン、特にリーダーや経営者を目指す人は読んでおきたい。 私も本は読むようになったが、アウトプットは自分用のメモ程度であまり意識していなかった。読むだけで終わらずにプラスアルファを考えてみたい。

自分探しと楽しさについて(森博嗣)

背中を押してもらいたいとみんな思っている。

あした死んでもいい片付け 実践!覚悟の生前整理(ごんおばちゃま)

年齢にかからわず、思い立ったときが生前整理のとき。覚悟を決めれば、気持ちに応じて不要なものはなくなる。三途の川を渡るとき、なにひとつ持っていけないし、覚悟を決めれて取り掛かれば「モノがなくても幸せ」と思えるようになる。 第二の人生に向け引っ…

陰陽五行でわかる日本のならわし(長田なお)

5世紀に中国から伝わった陰陽五行は日本の暮らしに根付き、ならわしとして今でも暮らしの一部となっている。 神社、相撲、年中行事が陰陽五行に深くかかわっている。当たらな視点で楽しめそう。

高校事変(松岡圭祐)

「どうするかは自分で決められる。できることをやり抜く。できないことを悔やむのではなく。」 総理が訪問中の武蔵小杉高校を武装勢力が占拠し、数百名の生徒、教員、SPを殺害する。高校には平成最大のテロを起こし死刑が執行されたテロリストの娘が通ってい…

いざというとき自分を守る防災の本 3 なにができる避難してから

4冊シリーズの3冊目。在宅避難や避難所暮らしになり、身の安全を確保してからどう過ごしていくか。 避難場所は一時的に危険から逃れる場所で、避難所は避難生活をする場所。このちがいがいつもごっちゃになる。区別しやすい名前に変えてほしい。 安全を確…

一生ついてまわる 家事のキホンが身につく本(大人の常識研究会)

大人とは自分のことを自分でする人のこと。みだしなみ、バランスのとれた食事、それに家事は大人になってからでは身に付きにくい。これらの大事なポイントが欠けると信用、健康、お金を気づかぬうちに失うことになる。中学生のうちから実行に移していくのが…

心の病気ってなんだろう?(松本卓也)

「中学生の質問箱」シリーズの一冊。第一章で心の病気とは何かの概要を説明し、第2章で7つのタイプに分けて、それぞれの病気を持つ人がどんなことに困っているか、どのような治療が適しているかを話す。最後の第3章では、心の病気でも暮らしやすい社会を…

マンガ 自営業の老後(上田惣子)

自営業、フリーランスはいつも順風満帆とは限らない。仕事が減る、身体を壊すなどで貯金は簡単に底をつく。生涯収支をだすことで、何にいくらかけたいか見えてくるし、自分が価値を感じていることから順にお金をかけようとういう意識が生まれる。順調なとき…

まつらひ(村山由佳)

祭りをテーマに大人の男女の関係が新しくなる6つの短編集。古来から伝わる祭りへの参加者たちの思いと、ふとしたことで祭りに関わった者の描写がすばらしい。むつみごとの妖しい表現も引き込まれる。 村山由佳の本は「ワンダフル・ワールド」「天翔る」に3…

イラストでわかる 怒らずのばす育て方(篠真希)

前半はアンガーマネジメントについて、後半で38のシーン別の悪い叱り方、良い声掛けについて。 自分のイライラにのまれず、自分の感情をコントロールする術を身に付ける。子どもの成長を考えたうえで、どういった言葉がけが効果的か。怒りが湧きやすい6つの…

人生はあきらめるとうまくいく(ひろさちや)

がんばるのは欲望の表れで、いちど満たされたとしても欲望は次々とわいてきて、いつかは疲れてしまう。がんばる生き方は不幸を招く。 「少欲知足」こそ幸せの方程式だ。欲を少なくし、もう元を取ったと考えることだ。欲望をコントロールすることはできない。…

配達あかずきん(大崎梢)

書店を舞台にした連作ミステリー。主人公の杏子が語り手、アルバイトの多絵が探偵役。いずれも読後感が爽やかではあるが、逆に軽すぎるという感じも受ける。謎としては短編で終わらせるにはもったいないものもあり、長編化できそう。

海の見える丘(くすのきまさしげ)

心にしみいる絵のない絵本。「幸せは自分が決める」「希望は伝えられる」「豊かさとは」「受け継がれるやさしさ」「生き方が人生になる」をテーマにした5つの作品。 意表をつく展開の「幸せは自分が決める」で引き込まれ、「受け継がれる優しさ」が良かった…

自殺予定日(秋吉理香子)

自殺に成功した者と失敗した者の会話が始まったところで読むのをやめようとおもったが、読み進めてよかった。自殺を試みる人たちを描いた小説ではなく、ミステリーサスペンスとしてどんでん返しも意表をついてきて面白い。

LD(学習障害)の子どもが困っていること(宮尾益知)

家庭、勉強、友だち、進学など将来の不安を減らすにはどうしたらよいか。保護者、先生向けにしてほしいサポートをイラスト入りで解説。相談機関の具体例や相談の仕方も参考になる。

ラストで君は「まさか!」と言う 悪魔のささやき

4人の執筆者による、悪魔をテーマとして26の掌編。 プロローグからして読者を引き付けて面白いし、本編も期待を裏切らない。

明日も、アスペルガーで生きていく。(国実マヤコ)

アスペルガー症候群の当事者に取材し、脚色を加えて8人の事例を挙げている。都合が良すぎると感じる部分もあるが、アスペルガーの人を理解する一助になる。巻末の精神科医の意見も併せて読むと良い。 こだわりの強さ、社会的コミュニケーションのつたなさ、…