きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

ないたあかおに(はまだひろすけ・いけだたつお)

 赤鬼が人間と友だちになるため、青鬼が悪役を演じる。赤鬼と人間は友達になるが、青鬼が姿を消す。

 

 異文化交流には苦労がつきもの。赤鬼視点で見ると、人間という友だちを得た代わりに、友だちだった青鬼を失う。プラスマイナスゼロにも見えるが、何かを得るより何かを失うほうがダメージが大きいはず。さらに罪悪感を背負うことにもなる。もし青鬼がそこまで予測できていたとしたら、青鬼の目論見は何だったのだろう。赤鬼の心の中に作りだしたもう一人の別人格が青鬼だと考えるのも面白い。人と交流を持つことができたため、青鬼を作りだす必要がなくなったとも考えられる。