きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

終末少女(古野まほろ)

 まさかの展開だった。道具を自在に顕現させる能力をもつということで、ゲーム内あるいはVR世界での出来事だと決めつけていた。後半で登場人物たちが天使の化身であると明かされる。天使を喰らう敵は元天使で、堕天使とも言える。堕天使は天使の能力を持つだけでなく、天使と堕天使を見分けられるし、天使を堕天使に変えることもできるし、乗っ取った天使の記憶をすべてコピーできると言う最強スペック。

 「自分は嘘を吐かない」という言葉は信用できるのかといったことや、神は堕天使の存在や行く末まで含めて了解済みだろうこと、他にも設定が緩いのにもかかわらず本格推理として「読者への挑戦状」をつきつけてくる。前半のラノベ感も、終盤の謎解きも楽しめたのでそれはそれでいいだろう。