きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

幽霊ランナー(岡田潤)

「ぼくが君にできること。それは、自分の走りを見せることだけ」

 

2人の幽霊ランナーが登場する。一人はマラソン大会で小3から3年連続で、スタートラインで棄権した少年。もう一人はトップランナーとしての記録を持ったまま中学で亡くなった少年。二人の幽霊ランナーが出会い、たすきを渡すことで今まで果たせなかったことを成し遂げる。好きだから走る。それだけでいい。ハートフルな物語。

植物たちの戦争(日本植物病理学会)

ヒトに対して病原性を示す微生物は細菌とウイルスが主で、真菌では水虫やカンジダ症などごく一部に過ぎない。一方で植物に対し病原性を示すのはほとんどが真菌だ。病原性を示す真菌は殺生菌と絶対寄生菌に分けられる。殺生菌は宿主範囲が広めだが、感染力はそれほどでもない。絶対寄生菌は宿主範囲がかなり限定されるが圧倒的な感染力を示す。絶対寄生菌と宿主植物は共進化を経てすでに共生しているとも言える。

 

植物vs真菌、植物vsウイルスの戦いを分子レベルの応酬にまで細かく述べている。この本では植物についての戦争だが、ヒトであっても病原体との戦争は想像しにくいがいずれ共生に行きつくのだろうか。

あした死んでもいい片付け 実践!覚悟の生前整理(ごんおばちゃま)

年齢にかからわず、思い立ったときが生前整理のとき。覚悟を決めれば、気持ちに応じて不要なものはなくなる。三途の川を渡るとき、なにひとつ持っていけないし、覚悟を決めれて取り掛かれば「モノがなくても幸せ」と思えるようになる。

 

第二の人生に向け引っ越しを控えている身としては片づけ本は真剣になる。新たに開業するので仕事関連の物は半分くらいは残したが、個人的なモノはすでにかなり片付いた。収納グッズを捨てられるようになるまでもうすこし煮詰めていきたい。

陰陽五行でわかる日本のならわし(長田なお)

5世紀に中国から伝わった陰陽五行は日本の暮らしに根付き、ならわしとして今でも暮らしの一部となっている。

 

神社、相撲、年中行事が陰陽五行に深くかかわっている。当たらな視点で楽しめそう。

 

高校事変(松岡圭祐)

「どうするかは自分で決められる。できることをやり抜く。できないことを悔やむのではなく。」

 

総理が訪問中の武蔵小杉高校を武装勢力が占拠し、数百名の生徒、教員、SPを殺害する。高校には平成最大のテロを起こし死刑が執行されたテロリストの娘が通っていた。ベトナムから帰化しバドミントンで高校日本一になった生徒、テロリストはどのようにして校内に侵入できたのか。

孤軍奮闘する戦うヒロインもいいが、ためらわずに次々と人を殺していけるのはある種の才能とも言える。常識も法律もなく、すべて自分で決める決断力を見習いたい。