やめるときも、すこやかなるときも(窪美澄)
「こんな傷があっても木は成長するんだなあ」
毎年12月になると記念日反応を起こし、声が出なくなる家具職人の壱晴。パンフレット制作会社で営業をしている桜子。壱晴は女性にだらしない一方で、桜子はまだ男性を知らないという点で対照的なふたりが出会ってから、距離を縮めたり離れたりしながら結ばれていく。
タイトルからも、表紙の写真からもハッピーエンドを予測した。続きが気になり、一気読みしてしまった。後半で壱晴のトラウマの原因が明かされるが、予想していたよりも衝撃は小さかった。DVの父親の言い訳も意味不明でDVっぽい。