時空のからくり(山田克哉)
思考実験と少しの数式で時空の概念からアインシュタインの一般相対性理論まで。テンソルのあたりまでで力尽きた。
時空は物質と相互作用し、縮んだり曲がったりする弾性体のようなもで、物体のように扱え、物理学の対象になる。
(1)時空の誕生
・「場」とは真空に性質を与えるもの。場があっても真空は真空のままである。
・光の質量はゼロなのに太陽の重力場で曲がるのは、光がエネルギーを持つから。
・慣性座標系とは、座標系が党則直線運動をしていてもよい。
・低速の系から高速の系を観測すると、空間が縮んで見えるし、時間も縮んで見える。光速で進む系は、時間も空間もゼロとなる。つまり、時間停止で、大きさは無限小)
・「相対性の原理」:物理法則は座標返還に対して不変
三次元空間ではうまく変換できず、四次元の時空が必要で、四次元時空の座標変換をローレンツ座標変換と呼ぶ。
・ミンコフスキーの時空:(x, y, z, t)だと単位が揃わないので、(x, y, z, ct)とした。
・真空中を伝播する波は光と重力波のみ。
(2)重力波時間を支配する
・インフレーションのように空間の膨張速度は光速を超える。
・「無」からインフレーションによって生じた宇宙には端もないし、中心もない。外側もない。
・重力ポテンシャルエネルギー:mgh
重力ポテンシャル:gh
・「(質量における)等価原理」:慣性質量=重力質量
・巨星からの光:重力場の井戸から脱出するためE(=hν)が減少する
(3)重力が重力を消す
・座標系が加速する=慣性力が現れる
・重力の到達距離(影響範囲)は無限
・無重力状態にあるときは「慣性座標系」になっている。
・円運動:接線方向からたえず中心に向けて落下
・局所慣性系:点ほど小さいミンコフスキー四次元時空
・等価原理②:重力=慣性力
(4)重力の正体
・空間を曲げる原因は3つ 1質量 2エネルギー 3運動量
(5)四次元時空とアインシュタインの方程式
・計量テンソル:4次元時空なので4×4行列
重力場もなく、曲がってもいないとき、対角成分以外はゼロ
・時間軸をctとしているため、「静止」はありえない。
・アインシュタインの方程式で左辺は時空の曲率(すべては四次元時空の曲がり具合に関連する)、不変のTは時空を曲げる原因を表すテンソルで係数は、両辺の次元を合わせ、極微重力下でニュートンの重力理論と合わせるためのもの。
・測地線:2点を結ぶ局所的に最短な線