2019-01-14 臨床真理(柚木裕子) フィクション 本 「私にしか、彼を救えないから」 臨床心理士として美帆が初めてカウンセリングを担当した藤木青年は同じ施設で自殺したとされる少女が実は他殺だったと訴えてきた。精神を病み若くしてこの世を去った弟と藤木を重ね、美帆は施設で起きた忌まわしい事件に迫ろうとする。精神科医療の闇に迫るサスペンス。 踏み込みにくいテーマに正面から切り込んでいる。「希土類少女」を連想した。ヒトの平均的な発達から乖離した能力や特徴を持ち、疎外感を抱えて抱えるものは多い。多数決にたいした意味などないのに。