明日はいずこの空の下(上橋菜穂子)
アボリジニの研究者でもあり、作家でもある著者の21の小エッセイ。スコットランドでのでき事、オーストラリアでの生活での気づきを豊かな表現で綴っている。それぞの最後の挿絵も雰囲気が出ている。体験を綴った日記ではなく、それぞれにメッセージが込められていて、それが伝わるようにエピソードも選び抜かれている。
週録作品:
駆けるシスター
時ありき
ミルクをひとたらし
リンゴの香り
雛の安らぎ
パフよ、ふり向いて
七月に凍える
尻尾の行方
月の光に照らされて
場違いな人
手足の先に、あったもの
ミスター・ショザキ
あのスカートの下には
根性もん
名付けてはいけません
触って、嗅いで、驚いて
登るか、もぐるか
故郷の味の遠近法
暑さ、寒さも
フロンティアの光
世界の半分