きまぶろ

本とアニメと気ままな生活のブログ

あなたの呼吸が止まるまで(島本理生)

 舞踏家の父と二人で暮らす小6の朔の夢は小説家になること。父は仕事でほとんど家に帰らないし、担任の教師も朔を理解せず、身近に頼れる大人がいない。クラスでは気の強い鹿山さん、優しい田島君と友情を深めるが、近づいたり離れたりを繰り返す。そして、父の仕事関係者の30代の男が朔に接近し手をかける。朔は意を決し男と戦うことにする。男に踏みにじられた物語の力を使って戦うことに決める。ちょっとズレているけれど優しい田島君に見守られて、開戦ののろしを上げる。

 というか、この小説自体が朔の手による告発の物語かも。